花台の欠損パーツの作製と締め直し/オイル塗装仕上げ
-
無垢材で作られた小さな座卓。
全体的に歪みや反り、ガタツキなどが出ているのと、天板面左の装飾が欠損してしまっているため、パーツの製作と全体の締め。そしてオイルの再塗装を行います。 -
抽斗も歪みによって滑りが悪くなってしまっているのでこちらも調整します。
-
この部材は引き出しの下フレームで、大きく反ってしまっております。
-
解体を行い、剥離研磨を行います。
オイル仕上げをされているため、剥離剤の使用はせずに、サンドペーパーのみを使用していきます。 -
このように、白い木地になるまで削ります。
-
そして先程の反りが酷い部材を、可能な限り矯正を行います。
曲木の技術を応用して、このように部材に水分をたっぷりと含ませ、更に濡れ布を巻いた上にアルミホイルを被せ、アイロンの熱で十二分に熱します。
そうすることで内側で高温に蒸された木材が柔らかくなります。
あとは平らな場所にクランプで固定して一晩放置します。 -
あとは締め作業を行い、オイルで拭き仕上げを行います。
本体を組み上げた後、抽斗を入れて引っかかる箇所を削って調整します。 -
欠損したパーツをもう片方の部材を模倣して新たに材料から削り出し加工を行い、調色着色を行いました。
-
天板板は薄いものだったため特に歪みが酷く、鉋で広く削って平面を出しております。
-
欠損したパーツもこのように曲線が出ている物は形成が難しいものです。ひたすら、手触りを確認しながら、サンドペーパーで削って調整しました。
-
曲木で矯正した抽斗間口下の部材も反りが緩和され、抽斗も問題なく収まりました。
-
小柄ながらも重厚感が出てとても良い仕上がりになりました。
こちらの座卓は、お客様宅で花台として使用されるそうです。
これからも空間を演出する家具として長く活躍できると良いですね。