中華様式アームチェア 締め直し修理
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中国様式スタイルのアームチェアのグラつき修理です。
カリン材の無垢材がふんだんに使用されています。 -
流線美もありつつどっしりとした作りです。背もたれの彫刻がワンポイントですね。
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笠木部分にあたるパーツですが、アールの頂点の接合部に完全なぐらつきがあります。
無理に使用し続けると思わぬ破損と怪我のリスクがあります。 -
アームの接合部です。
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アームの後ろ足接合部です。
やはり大きめの隙間です。 -
こちらは座面フレームの留め接ぎ部分です。
後ろ足に回り込んでいる少し変わった構造です。 -
座面の下には別途、前脚が接合されるような構造で作られています。ただしそれだけでは強度が保てないので、脚部同士にフレーム部材が接合されています。
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こちらは背から離した状態の座面と前脚です。座面の裏側には反り留めが真ん中に一本入っています。
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このように、座面と脚が外れるのです。
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前脚のホゾ穴ですが、かなりアバウトな嵌めあいです。
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アーム部分はこのようにはまります。
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背もたれの笠木以外は、ホゾ加工をされているのですが全体的に穴が大きすぎるため、ホゾが効いていません。なので穴の大きさに合わせ、ホゾの雄側に木を足して嵌まり具合を良くしてあげます。
こうすることで接着面も広がり、強度が改善します。 -
構造上、一気に組み上げるのが大変なので部材ごとにまず締め作業を行います。
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背部分は特に締めが構造的に締めづらいので、笠木のアール部分が破損しないように特に気を付けながら作業します。
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背、前脚ができあがったら、座面とアームを含めて組み上げと締めを行います。
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座面は上下左右でしっかりと圧着するため、締め具を多く使います。
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あとはノリ除去とオイルメンテの拭き上げで綺麗にします。
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特に大きな歪みが出ることなく締め直しが完了しました。
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座面と背板にあった隙間も目立たなくなりました。
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後ろ足と座面もしっかりと寄っています。
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アームと後ろ足です。
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笠木のアール部分のジョイントも元通りです。
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脚まわりもこのように、がっしりとした状態を取り戻しました。
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こちらのお客様は前回同じデザインのサイドチェアの修理をご依頼くださり、リピートでご依頼を頂きました。
今回のような、構造が特殊で加工もかなり大雑把な家具はたくさんあります。
その都度、可能な限り必要な加工を行って長期の使用に耐えうる修理を致します。
ゆったりとした座り心地の椅子なので、引き続き気持ちよく使い続けてもらえると良いですね。