Repairダイニングテーブル 天板再塗装

  • 今回はこちらの無垢材ダイニングテーブルの塗装塗り替えのご依頼です。
    劣化したウレタン塗装から、オイルの仕上げに変更します。

  • どっしりとした佇まいですが、全体の形状からどこか大自然の切株をモチーフにしたような、ユニークで可愛らしいデザインですね。

  • さてこの天板。無垢材のオークを接ぎ合わせた天板なのですが、矧ぎ目に鎹という大きな釘が打たれている珍しい物です。

  • 再塗装に伴い、劣化したウレタン塗装を剥離します。幸い塗装が薄かったため、ベルトサンダーを使用して一気に塗膜を削り落とす方法が取れました。
    木口面は、機械と手の両方を使って際までしっかり下地処理を行います。

  • 打たれた鎹が干渉するのですが、こちらも幸い厚みもあったのでお客様にご承諾の上で木材と一緒に削った後、塗装処理を行います。
    ただし、鎹周辺の黒染みは木材に含まれるタンニンという成分が鉄の成分との反応によって変色した状態なのでこちらはそのままです。

  • 剥離後の状態です。

  • 全体的に浸透してしまった染みが残ってしまっています。

  • 粗めのサンディングペーパーから削っていくので、その削り線を残さないようにしっかりと細かくチェックしていきます。

  • そして、まず先に削って下地が出てしまっている鎹を塗装着色します。

  • 下地研磨→錆止め剤→プライマー→鉄部用塗料の順番で着色して乾燥させます。
    周辺に養生を広く行ったのは、錆止め剤などが木材に付着しないようにです。

  • あとは素地着色を行った後、オイルの塗装を重ねていくだけです。
    オイルの濡れ色や、木材本来の色味とのバランスを鑑みながら着色を行うのは毎度のこと難しい工程です。

  • こうして無事、天板が生まれ変わりました。ウレタンの塗装の厚みがなくなり、木材本来の手触りと表情が鮮明に見えるようになりました。

  • 剥離後の黒い染みも自然に目立たなくなり、とても綺麗な仕上がりになりました。

  • 艶も落ち着いた感じです。

  • 脚部と天板の色味もばっちりです。

  • 無事、納品も終わり、お客様には大変お喜び頂きました。
    オイル仕上げのメンテナンスには、定期的に家具用ワックスを塗布してあげると、撥水性や輪染み対策など、綺麗に長くお使いいただけます。

塗装にはいろいろ種類があり、使用する塗料によって機能性や仕上がりやメンテナンス方法など、一長一短があります。
天板を綺麗にしたいけど、どのように使用していきたいか、どのように仕上げたいかによって作業の方法やリスクも変わってきます。お悩みの時は是非ともご相談ください。