ダイニングチェアの張替と部分塗装
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長く使用されてきたこのチェア達、座面の傷みが大分進行してきたとの事で張替のご希望を頂きました。
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生地がほとんど擦り切れて中のクッション材もすっかりなくなってしまい、座の板材が露出しています。
板材は再利用して、生地の張替えをします。
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張替えの他にも、背板部分の塗装の劣化も併せて修理していきます。
こちらも塗装が剥がれて、素地が出ております。 -
衣類や手の摩擦に耐え続けて、どんどん塗装は薄くなっていきます。
よく手をかける上部は比較的塗装の減りが早いです。 -
今回は剥離剤を使用せず、機械での切削で素地を作っていきます。
余計な傷をつけないように、テープで周囲をガードしてあげます。
しっかりと剥離が終われば、あとは塗装です。 -
しっかりと木の白さが出るまで研ぎ削りを行います。
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座面が張りあがりました。
暖かみのある色味で、椅子の色と雰囲気が合いますね。 -
そして塗装も仕上がりました。
今回は着色はしておらず、本来の木材が持っている色味をクリアー塗装の濡れ色だけで仕上げております。
着色は間違えるとわざとらしい色味に見えてしまいます。
特に薄い色味の家具は色の塩梅に毎回頭を抱えます。 -
擦れた塗膜も光沢を取り戻しました。
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良い雰囲気にまとまりました。
今回は使い込まれたダイニングチェアの座面の張り替えと、部分塗装の修理です。
この椅子は国産のもので、古びた検査シールを見ると40年近く前に作られた物でした。
良い家具は手をかけてあげれば何度でも蘇ります。