Repairエクステンション式ダイニングテーブルの天板再塗装

  • こちらは、伸縮式(エクステンション)のダイニングテーブルです。
    左右から引くと中心がレールによって開き、開いた部分に増設用の天板を足せる構造になっており、更に広い天板にサイズを上げることができます。

  • 塗装が経年と汚れにより、表面と材料共に全体が激しく劣化している状態です。
    悪くなった塗膜は、剥離して再塗装を施して仕上げます。

  • 拡大すると、天板の突板(薄い化粧板)が剥がれて欠損しています。
    埃が混じった手の脂汚れの蓄積による黒ズミも見られます。

  • 剥離作業に入る前に、天板の裏側に付いているレール部分を取り外し、作業しやすい状態にします。
    固定しているビスを抜き取っていきます。

  • 剥離剤という薬剤を使用して劣化した塗装幕を浮かして取り除き、紙やすりで丁寧にゴミや傷を削っていきます。
    塗装を綺麗に仕上げるには、この下地作りが最も大切な工程です。
    天板の材料はチークの突板が張られており、塗装を剥がしただけでもこのように本来の綺麗な表情がよみがえります。

  • 下地調整を行った天板には着色処理を施して、脚パーツとの色味の雰囲気が合うようにします。
    その後、クリア塗装を行って天板のコーティングをして仕上げとなります。

  • 塗装は塗ればよいというわけではなく、厚すぎても薄すぎてもいけません。
    家具によって状態を見極めて、塗装の仕上がりをイメージしながら仕上げを行います。
    知識だけではなく、失敗と成功を繰り返して得られる経験がとても大切です。

  • 美しいチーク材の表情がとても鮮やかに復活しました。
    天板角の框(木材が組まれて枠になっている構造)も、その存在感を取り戻しました。
    今回はラッカー塗装で仕上げてあります。

  • 木の家具は本来使い方次第で長く使用できる物です。
    再び長い時間を経てオーナー様の食卓を彩り続けてくれることでしょう。

劣化が激しいテーブルでも、こうして再び使用できる状態に戻すことができます。
どんな家具に限らず、日々のメンテナンスはして頂けると長持ちしますので、是非心掛けてもらえると良いかもしれません。思い入れのあるもの、受け継ぎたいもの、諦めずに一度弊社にご相談くださいませ。