Remake大型カップボードをセンターテーブルにリメイク&オーダーメイド

リメイク前

  • こちらの立派なフレンチ様式の大型カップボード。今回はこのカップボードのパーツを使い、センターテーブルとしてリメイクします。

  • 上台の扉です。
    全てのパーツは部品取り用として大切に保管します。

  • 下台です。
    テーブルに使用できるパーツを思案しながら、本体の上下パーツを解体し進めていきます。
    下台からは縦の柱をテーブルの構造体として使用する為、慎重に扱います。
    解体は勢いの緩急が肝心です。

  • 一通り、全てのパーツを分別して整理します。
    屋根部分の一際大きな彫刻のオーナメントは記念としてお客様にお渡しします。

  • 下台の柱にあるこちらの彫刻も少々の破損は補修する前提で丁寧にバールで外します。
    ビス以外にフィニッシュネイルがふんだんに打ち込まれていた為、やはり解体時における細部のダメージは避けられません。

  • さて、こちらが肝になるテーブル天板となる鏡板です。下台の左右扉で、立派な象嵌が施されております。こちらは2枚とも使用します。

  • この部材を框のように組み、上記の鏡板を嵌め込むイメージです。

  • 既存の材料を製材しながらも、新たに部材を製作して加工していきます。

  • こちらは脚となる部材です。切断し、一部の装飾を後ほど取り付け直します。

  • こちらは天板の框フレームを留め加工で切断しています。

  • 何度も希望寸法を確認して加工部分の印をつけます。

  • 細かい加工は手加工です。

  • 脚が4本、出来上がりました。穴が空いている箇所は、扉の蝶番が付いていた部材です。

  • 新たに製作したパーツに、合板の要領で柱の表層部分を圧着します。

  • 天板框を仮組して具合を確認します。ここから少しずつ加工を追加していき、形にしていきます。

  • 組み上がった脚部の上に乗せ、更に取付位置などを慎重に決定していきます。

  • ここまででようやく骨組みが見えてきました。

  • 難関の鏡板を嵌め込む溝をルーターで掘ります。
    形状は原寸合わせで墨付けを行い、これもまた慎重に加工を進めます。

  • 全てが一発勝負です。

  • オリジナルそのままに、鏡板を嵌め込みます。
    塗装の風合いも、この雰囲気に近づけるように塗装を行います。

  • 四方のフレームにしっかり嵌まるか、一枚一枚確認しながら仮組をします。

  • 嵌め込んだ際に新たに見えてくる端部分の色抜けなどの箇所は予め着色や補修をしておきます。

  • そして元の扉の部材を再利用して、2枚の扉がフレーム内に収まるように取り付けます。

  • どんどん仕上がりが見えてきましたね。

  • 先に脚を取り付けた状態での塗装となるので、トップコート前の塗装を同時に進行していきます。

  • 前面の二本の脚には、アクセントのように装飾を取り付けます。
    天板に乗っているのは、アクリル板です。これが実質の天板となります。

  • あとは全体を下地処理して、トップコートです。ここまで非常に長い道のりでした。

  • ついに完成です。

リメイク後

  • あの巨大なカップボードがこのようにお洒落で小ぶりなセンターテーブルに文字通り、生まれ変わりました。

  • 再利用した部材と合わさり、さりげなくもアクセントのある彫刻がよりハイカラな雰囲気を醸し出していますね。

  • 非常に良い感じです。

  • ショーケースに収められた芸術品のごとく、象嵌扉が嵌め込まれた世界唯一のテーブルです。

  • 材料も軽量で、大人一人でも十分に移動ができます。

  • 裏面もこのように、仕上がっています。

  • トップコート前に、裏面側も塗装しています。

  • オリジナルの塗装の雰囲気を出すのがとても難しく、非常に大変でした。

  • 無事、納品となりました。

お客様の転居に伴い、この思い入れのある大型家具をサイズダウンを兼ねてリメイクという形で続けて使い続けたいとのご要望でした。
お届けに上がった際、ご夫婦揃って大変感嘆のお声と共に非常にお喜び頂きました。
長い期間のお預かりとなってしまいましたが、仕様等のご相談も度重なる中での、お客様のご協力もあってのリメイクでした。
こうしてご要望とご期待に応える仕事をさせて頂けたのも貴重な経験となりました。
ありがとうございました。
こうしたリメイクのご相談も承っております。