Remake飾り箪笥クリーニング&引き戸のリメイク

リメイク前

  • 小さな引き戸と引き出しがついた、飾り箪笥。上段の引き戸の前にはさらにガラス引き戸がはまります。
    古いもので、引き戸や扉の収まりが悪く、引っかかって開けづらい状態です。
    今回の作業内容は、この扉と引き戸の調整と、全体のクリーニングです。

  • まずは、全ての部品を外し、箪笥本体の歪みを見た上で、引っかかる扉を、鉋で少しずつ削りながら整えていきます。引き戸も同様に。ガラスの引き戸は溝側を削ります。
    それが終われば、内側に溜まった埃や汚れをふき取って、細かなサンドペーパーで木肌を整えたら、シェラックニスを塗ります。

  • 中段の引き戸に貼られていた布は、日に焼け、緑が薄くなり見た目にも古さと汚れが目立ったので、こちらを木目のものに交換していきます。

  • 引手を取り外し、新しい板に取り付けます。新しい板は、他の扉と同じ色に仕上げるために、うっすら着色しました。「アンティーク感を残し、かつ綺麗に」を意識して隅々に手を入れていきます。

  • 本体側の汚れは、専用のクリーニングオイルを使って汚れを浮かせふき取ります。

  • 小引き戸の板交換が終われば、それぞれの部品を元の位置に嵌めていきます。

リメイク後

  • 完了しました。ガラス戸はピカピカに磨き、外の景色が良く写り込みます。気になっていた引き戸の開けづらさも解消されました。

時を経て生み出される、どこか懐かしい風合い。そんな面影を残しつつも、整え、美しくメンテナンス致します。木の伸縮、歪み等によって開きづらくなった扉や引き戸は、一度取り外してから鉋で微調整。写真の飾り箪笥の内側には、ほこりや汚れなどを拭き取ってから、ヴァイオリン等にも使用される伝統的な塗料“シェラックニス”を塗りました。外側は専用のオイルを擦り込ませながら、黒ずみを浮かせて拭き取り、細かい傷等は目立たなくさせていきます。塗料やオイルがしっかり乾いてから、扉・引き戸を収めれば修理&リメイクの完了です。