ドローリーフテーブル天板 再塗装修理
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今回はイギリスアンティーク家具では定番のドローリーフテーブルの天板の修理塗装の御依頼です。
天板は無垢材の框組みされた枠に、突板の鏡板が施されたものです。
すっかり塗装が劣化してしまい、突板の導管から水分が入り込み、表面が変色して白茶けてしまっています。 -
こういった突板合板の劣化によくある、導管の膨らみと浮きが何箇所かに見られます。
範囲が広い為、こちらは木工用接着剤を塗り込み、大きな板材で圧着処置をします。 -
恐らく過去に何度も塗装修理をされる過程で、正面の突板が薄くなっていき表面の化粧用の突板がなくなり、そのままサンディング作業をしたことにより下地の合板板が露出してしまったのかと思います。
こういった症状は大体のアンティークテーブルには見られる状態です。 -
縁面にはこういった彫刻が施されています。剥離をする際、細かな凹凸までしっかりと汚れを除去することで見え方の印象がかなりかわります。
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これくらいまで落とします。くっきりと陰影がでてますね。
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剥離した状態です。
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下地塗装を少しずつ進めていきます。
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ささくれた突板も圧着がうまくいき、綺麗な表面となりました。
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框と鏡板は、無垢材と突板で色の入り方が違うため、オリジナルの写真と見比べて微調整しながら着色を行います。
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お客様からアンティークの雰囲気を極力損なわない表情がご希望ということで、ラッカー塗装で仕上げています。
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うまくまとまりました。
ドローリーフ天板は基本的に、左右のリーフという小さい天板と色味と雰囲気を合わせた塗装を行うことが多いですが今回はメインの天板のみ作業をご依頼いただきました。
こういったアンティーク家具の天板の塗装修理のご相談も承っております。