Repairスツールの座面張替えと木部修理&再塗装

  • 同じ形のスツール。色違いの座面は、ほつれ中のウレタンクッションが見えてきていました。木部は少々ぐらつきがあり、将来のことも考え解体修理することになりました。

  • 座面を外した状態で、部材をばらしていきます。この時に、部材を傷めないよう、叩く方向や構造に合わせて慎重に行います。

  • 木部の色が変わっていますが、これは、再塗装するために、古い塗料を薬品で浮かせサンドペーパーで木肌を整えた後の状態です。この作業には根気がいります。もとの形を崩さないように集中して削っていきます。

  • 木部を組み直しました。糊をたっぷり入れ、クランプで固定。固まるまでだいたい一日放置します。はみ出た糊は乾く前にしっかりとふき取り、細かい傷などがないかチェックします。塗装前までに木肌を滑らかに整えておきます。

  • 次に着色に入ります。調色はオリジナルカラーを見本に調合していきます。こちらの写真は色を塗り、少し乾いた状態。乾くと色が薄く見えますが、ここにオイルを入れると、濡れ色になり濃い茶になります。今回は、木のナチュラルさを出すためにオイルで仕上げていきます。

  • 水性ステイン(上の写真)、乾いたらオイル下地、また乾いてからオイルトップコートを塗っていきます。木部に良く染み込ませてふき取ります。

  • 張り替えた座面を取り付け修理完了です。
    色違いも可愛いですが、同じ色の生地にするとまた違った雰囲気で素敵です。

もともとは、色違いのスツール。座面の生地はほつれてクッションが見えていました。
木部の構造には少々緩みがありました。スリーバーズの修理は、将来修理する時の事も考えて行います。今、あまり緩んでいない場合でも、少しでも気になる部分があれば、修理することをおすすめしています。スツールは人の体重がかかることで、少しの緩みでも将来的に大きな揺れを生じさせます。解体修理後、組み直し接着。木部は全て古い塗料を手作業で綺麗に剥がし、オリジナルカラーに着色、オイル塗装で仕上げました。