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旋盤による修理

前回の投稿からまたもやだいぶ時間が経ってしまいました。
先月までは自宅の引越しなどが重なりてんやわんやでした。
半年位前の修理ですが、今まで旋盤制作の投稿はしていなかったので
今回は破損したチェアの脚の再制作のお話です。

イギリス60’s、G-planのチーク製チェアの脚です。
ホゾとダボがある接合部がバッキリと破損しています。
こうなってしまうとこの脚を生かしての修理は強度上難しくなります。
ですので今回は脚そのものを作り変えることと相成りました。

旋盤機にセットし、挽き終わった状態です。
ホゾやダボ穴等は旋盤を挽いてからだと制作できない為
部材が水平垂直が出ている製材した直後に予め作っときます。
オリジナルの角度や寸法を出すのは中々難儀しました。
画像で見えるかと思いますが、ホゾ穴等剥き出しの状態で旋盤を挽いてしまうと穴が破損してしまうので
こちらも予め穴に緩めに木っ端を詰めておきます。
旋盤作業自体はさほど難しいものではなく、
刃物を当ててシャカシャカと削っていくだけなのですが、
注意すべき点としては削りすぎる事ぐらいでしょうか。
あと刃物が回転中の材料に噛んでキックバックする可能性もありますので
メガネはしといた方が無難です。
まあよほど変な角度で無理矢理刃物当てない限りはまずありませんが。

塗装されていない部材が今回制作したものです。
お客様によると、十字状の抜きに脚を掛けてしまいその荷重により折れてしまったそうです。

で、塗装をして完成の図、です。
旋盤は複雑な形状で無い限り比較的誰にでも簡単にできる作業ですので
ホビーでやられてる方も多いそうです。
確かに、四角い形から丸く削られ全く別の形状が現れる様子は面白いものです。
アメリカ等欧米では木工旋盤は特に盛んで、
たまに旋盤やってる海外のサイトを覗いてみると
信じられないくらい複雑なモノ作ってる方がいます。
今年は家具の制作より修理やリメイクが非常に多いのですが、
これも時代の流れなのでしょうか。
永く大切に使っていくと言う傾向は大歓迎です。
もっともっとここ日本でも根付いていけば良いなと感じてます。
が、そろそろボリュームのある家具を制作したくなってきた事もありつつ、
今秋はやりがいのある家具製作の依頼があれば良いなと思うこの頃であります。
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Three Birds 山田俊太

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