
今回ご依頼頂きましたのは、こちらのデスクの扉修理と塗装修理。そして劣化した天板レザーの張替えです。

特注のチーク材を使用したデスクセット。右手のキャビネットの上には壊れて外れた扉が乗っています。

席の反対側は収納扉になっています。目隠しのガラスはシール材で固定されているため、そのままの状態で梱包搬出です。

キャビネットです。

一部キーシリンダーも交換します。

表面はかなり汚れて黒くなっています。デスク、キャビネットともに表層面は全体的に手に付着するような煤汚れに近い黒ずみが積層していました。

キャビネットの扉は吊り扉となっているのですが、手前側の吊り扉に埋め込まれたレールパーツが破損して扉が外れてしまっている状態です。
こちらは構造を変えて使用できるようにします。

こちらは天板のレザーです。

天板に張り付けられた合板を剥がし、張られている古いレザーも同様に剥がします。
こちらは新たに別のレザー生地で張り替えます。

各パーツの塗料剥離に入ります。

メンテナンスされて大切に使われてきたようで、ダメージ補修の痕も散見されます。全体のダメージと同時に補修します。

こちらは新規に取り付けるレール部分です。奥に見えるのがキャビネットの外れた扉です。

扉にはこちらにも新たにレールの溝に嵌まって滑るよう、部材を追加しました。

このセットがキャビネットに取り付けられます。

接着剤を塗布する箇所にはマスキングで塗装がかからないように養生を行います。

塗装の下準備が進みました。
恐らくオリジナルはオイル仕上げかと思いますが、今回はウレタン塗装を限りなく素地の質感を維持するように薄吹きに仕上げます。

キャビネットのレールはこのように取り付けます。

こちらはデスクの内側空間ですが、黒ずみの汚れはシンナー洗いで一気に落ちました。

角部分の凹みなどもしっかり削って解消しています。

キャビネットの天板の色褪せも目立たなくなりました。

正面です。
塗装を行っていきます。

艶感は2分艶有です。

すっかり綺麗になりました。

天板もこの通り、ウレタン塗装特有の厚みのない、オイル塗装のような自然な仕上がりになりました。

チークの良い表情です。

扉も補修をし直しました。

本体の塗装が終われば、あとはレザーです。縫製されて出来上がったレザーをオリジナルのベニヤに貼り付けます。

あとはベニヤ板を落とし込んで圧着するだけです。
配線穴の金具を取り付けたら最後は納品に向けて厳重梱包です。

納品当日です。
厳重梱包されたデスクを外します。その後、抽斗と扉のパーツを取り付けていきます。

仕上がったキャビネットです。引き下げ時と比べると、明らかに表情が違います。
そして、吊り下げパーツが破損していた扉が従来の機能を取り戻しました。


新規のキーシリンダーも良好です。

デスクです。

あとは元通りの配置に設置して、完了です。





無事、完了しました。
今回、修理の内容はよくお問い合わせ頂く内容でしたが、特注デスクに設置されていた目隠しガラスがシール固定されていた為、取り外しによる破損や再取り付け後の不具合などのリスクを考慮して、そのまま搬出搬入を行う事となりました。ガラスだけでかなりの重量だったのと、デスクの大きさの関係で屋内での取り回しが困難だった中、始終関係者の方々にご協力を頂きながらの現場作業となりました。
家具も様々です。同じようなケースでお困りの際には、是非とも弊社までご相談くださいませ。