
こちらはお客様宅のダイニングで使われている、折り畳み式のチェア。

透かし彫りの背板がワンポイントで全体的に細身のチェアです。

座板が一枚、ビスで下から止まっているのですが、今回は生地の張替えと加えて破損している座面を新たに作り直して交換も行います。

裏面を見るとこの通りです。
完全に破損してしまっています。
9mmという薄いMDFボードに生地が張られており、中心の空気穴から亀裂が入っていったようです。

座面の後ろ側を持ち上げると、畳める構造です。

座面を取るとこのようなフレームになります。

畳んだ状態でも自立します。

破損した座面とクッションです。

もう一枚は破損まではいかなくとも、亀裂が入っています。張り直してもすぐにもう一枚の座面のように、破損してしまうでしょう。

拡大するとこのように白い亀裂が入っています。MDFのような材料は安価なのですが特に水気に弱く、汗などの湿気を吸い続けると劣化が進行しやすくなります。

同じ厚みの合板を2枚、まとめてカットして形成します。


最後は空気穴を真ん中に同じように開けます。

同じ生地を張り直して戻ってきました。
これで元通りに使用できますね。




座面にMDFやチップボードという木屑や砕いた木材を固めた板材を心材として使用しているケースは多くあります。しかしながら強度面では非常に脆く、合板木材より耐用年数は劣ってしまう傾向にあります。
ただし、今回のように同じ厚みの材料に交換して生地やクッションを張り替えることは可能ですので、もしお困りの際には是非ご相談ください。