リメイク前

柾目の通った突板です。

カット後に断面に面材を貼り付けます。張り付けた側が表に来ます。


次に側板です。隙間なくピッタリと圧着されるように当て材と懐の深いクランプを使って締め作業を行います。



内側から見た状態です。欠きこまれた箇所には新たに板材を追加して構造を作ります。

側板が完成したら次は収納内部を作っていきます。

底板を貼り、次に側板を貼っていきます。

内部が完成しました。
あとは棚受け用の穴加工を行い、棚板構造を作ります。

背板を貼り付けたら、ガラス戸レールをしっかり嵌めこみます。
手前の棚板は下段用に新たに作りました。

内部の塗装が終わったら、予め外しておいた嵌め込み扉のマグネットキャッチを取り付けます。

ぽっかり空いた空間に収納が生まれました。

背面はこのように、背板が取り付けられ、更に見えない箇所にも構造材を追加しています。

最後に側板を塗装してクリーニングをしたら終了です。

既存の部材とは素材の色味が違うため、素地着色と塗膜着色で丁度良い塩梅に色艶を合わせます。

左側です。こちらは設置時には壁面を向いてしまうので、見えません。ガラスの滑りと棚の収まりを確認したら納品準備です。

このようにお客様の新居に収まりました。側板も自然に違和感ありませんね。。

非常にお喜び頂きました。
こちらの本棚以外にも、数点修理をまとめて頂戴しております。
お預かりしたどの家具も綺麗に直り、ご新居の引っ越しに合わせて納品をさせて頂きました。
特にこの本棚に関しては形になっていくにつれ、形状そのものはシンプルなのですが完成した時の新鮮さと充実感がより感じられた修理リメイクとなりました。
構造材を継ぎ足していく際は、現状を踏まえて強度や接合など使用強度も加味して加工方法を選択しなければならず、大変な作業となりました。塗装は塗装で新たな材料を既存の色味に合わせる場合、色味自体が濡れ色の段階で合わない事が多い為、自然に無理なく色味を合わせるのに苦労しました。最後は何とかいい具合に収まり、一安心でした。
複数の家具もまとめての修理も承っております。
是非ともお問い合わせください。